マンションが「ペット可」だと売れないのか?売るための5つの対策を解説

ペット可

ペットと暮らしているマンションを数カ月前から売却中だけど、申込みが入らなくて困っている・・・なんとかしたい

ペットと暮らしているマンションの売却は、すごく苦労するケースがあります。

 

売主さんの飼育状況によって、室内の状態が悪い場合があるからです。

特に、ペットを飼っている部屋とそうでない部屋を比べると、どうしても「臭い」の面で差が出てきてしまいます。

 

このような話をすると「ペットと暮らしてきた大切なマンションがちゃんと売れるの?」と心配になりますよね。

 

しかし、元不動産営業マンの立場からお伝えすると、販売に苦労しているペット可のマンションでも、上手く対策できれば売ることは可能。

「臭い」や「部屋内の損傷」については軽減できますし、そのような問題も気にせずに購入してくれる人がいるからです。

 

もし売却が上手くいっていないのであれば、それは「販売会社(担当者)選びを間違っているため、きちんとした対策ができていない」可能性が高いです。

 

この記事では、元不動産営業としての経験から「ペットを飼っている部屋が避けられる理由」と「売るための対策法」についてわかりやすく解説していきます。 

あなたのマンションを「高く」&「早く」売り切るために、この記事で基本的な知識を身につけてくださいね!

マンションが「ペット可」だとなぜ売れない?(売れにくい?)

ペット可のマンションが売れにくいのは、部屋の状態が悪いためです。

 

「犬」や「猫」等の動物を飼育していると、以下のような要因から室内に問題がある可能性が高いと言えます。

  1. 動物独特の「臭い」
  2. 室内のダメージ
  3. 「ノミ」や「ダニ」などの害虫

上記は、どれも普段からペットと生活している人にとって、当たり前の話ですね。

しかしながら、ここで大切なポイントは、「飼育をしていない人にとっては全て嫌悪感に繋がってしまう」ということです

 

どんな点が嫌がられるのか、1つずつ解説していきます。

【売れない原因1】動物独特の「臭い」

臭い

ペットを飼っている部屋が嫌がられる最大の理由は「臭い」です。

 

動物を飼っていると、部屋にあるクロス等の布製品に、「体臭」や「排泄物(糞・尿)」の臭いが染みついてしまいます。

この臭いは、いくら小まめに手入れをしていても「無」にはできません。

 

しかも、ちゃんと手入れをしていないと、臭いがコンクリートの躯体にまで染み渡ってしまいます。

そのような状況になると、残念ながら手の施しようはありません。

 

営業としての経験から、購入検討者が「臭い」で不快感を覚えると、購入の可能性はほぼ無くなると言えます。

【売れない原因2】室内のダメージ

部屋の傷や汚れ

売れない原因の2つ目が、部屋の中の「傷」や「汚れ」です。

 

動物は、「爪」や「キバ」が鋭いため、普通に飼っていても知らず知らずのうちに、いろんな場所を傷つけてしまいます。

特に飼っているペットが猫だと、爪を研ぐ習性があるので、気をつけたいところ。

 

よく傷がつく場所としては、以下の箇所です。

  • 巾木
  • クロス
  • フローリング

注意深い人であれば、該当箇所をシートなどで覆って傷がつかないようにしています。

 

中古マンションの購入検討者は、「傷」や「汚れ」を厳しくチェックします。

仮に、多くの「傷」や「汚れ」があると、修復も視野に入れなければ、スムーズに売れない可能性が高いです。

【売れない原因3】「ノミ」や「ダニ」などの害虫

害虫

売れない原因の最後は、室内に「ノミ」や「ダニ」がいる可能性が高いからです。

 

「犬」や「猫」を飼っていると、家の中に上記のような害虫が入ってきやすくなります。

 

「ノミ」や「ダニ」は、アレルギーを引き起こしてしまう原因にもなるため、ちゃんと対策しておかないと厄介です。

私自身、猫がいるマンションの売却を担当した際、「涙」と「鼻水」が止まらなくなり、担当を変わってもらった経験があります。

 

特に、小さな子供がいるような家庭は、アレルギーに敏感な人たちが多いのも事実。

そうなると、ペットがいるというだけで検討から外されてしまうのです。

 

上記で解説してきたように、ペットが引き起こす室内のトラブルは、意外と厄介です。

そのため、ペットを飼っているマンションを売却する際は、飼育していない部屋よりもしっかりとした対策が必要だと言えます。

具体的な対策については、次章で詳しく解説していきますね。

マンションが「ペット可」でも売却できる5つの対策

ここからは、「ペット可」のマンションをスムーズに売却するための5つの対策を紹介します。

  1. まずは「基本的な対策」を取る
  2. 部屋をクリーニング(清掃)する
  3. 部屋をリフォーム(修繕)する
  4. 内覧時は外に連れ出す
  5. ペットを飼っている人をターゲットにする

スムーズな売却のためには、どれも大切なポイントです。

あなたの物件はちゃんとクリアしているか、確認しながら読んでみてくださいね。

【対策1】まずは「基本的な対策」を取る

基本的な対策をとる

まずは、あなたのマンションが基本的な対策のもとに販売されているかチェックしてみましょう。

 

確かに「ペットを飼っていること」が売れない要因の1つになっている可能性はあります。

しかし、不動産が売れない理由はたいてい1つではなく、いくつもの原因が関連していることが多いです。

 

そのため、「ペットを飼っている」以外に売れない理由がないか確認してみてください。

例を挙げると、

  • 不動産会社(担当者)が無能
  • 「老朽化」が進んでいる
  • ランニングコストが高い
  • 立地が悪い
  • 価格が適正じゃない
  • ライバル物件が多い
  • 部屋が汚い

などさまざまな問題が考えられます。

 

上記の中で、特に「売却を依頼する不動産会社や担当者の仕事ぶり」を見直すことは最も重要!

不動産を高く早期に売却できるかどうかは「不動産会社や担当者しだい」だからです。

 

とりわけ、ペットがいる部屋の売却は、担当者の「戦略」や「提案力」で、成果が大いに変わってきます。

 

経験があり、能力も高く、仕事のできる担当者であれば、すべて丸投げの状態でもちゃんと売ってくれます。

仮に売れない場合も、的確なアドバイスや問題解決の提案をしてくれ、最後までしっかり売り切ってくれるのです。

 

もし、あなたの今の担当者が信頼の置けない人なら、不動産会社を変えたらすぐに売れるかもしれません。

マンション売却の成否は「売却を依頼する不動産会社や担当者がすべて」といっても過言ではないのです。

 

以下の記事では、不動産会社が売れない理由になっていることの詳細や、その他の基本的な対策についてまとめているので、一度チェックしておくことをオススメします。

【対策2】部屋をクリーニング(掃除)する

部屋をキレイにする

見学予約が入ったときは、いつもより入念に部屋を掃除しましょう。

 

売れない原因でも述べましたが、購入検討者は、室内の汚れている箇所を細かくチェックしているからです。

 

気をつけたい箇所は以下のポイント。

  • 玄関
  • 部屋の角
  • カーペット
  • 和室だと敷居、フローリングだとレール

特に玄関は、見学者が最初に見る箇所なので重要です。

 

もし、自分で掃除するのが嫌な人(得意でない人)は、ハウスクリーニング業者に依頼しましょう!

素人では気づかない箇所まできれいになり、仕上がりが変わってきますよ。

 

なにより、番のネックになる「臭い」についても、プロである専門業者に依頼すると解消できる可能性が高まります。

ハウスクリーニング業者は、消臭に関する「知識」や「施工法」のノウハウを持ち合わせているからです。

 

業者に頼むと費用がかかりますが、不動産会社と提携している場合もあり、特別価格で利用できることがありますよ。

そのため、まずは担当者に確認してみましょう。

【対策3】部屋をリフォーム(修繕)する

リフォーム

あまりにも部屋の損傷が激しい場合は、部分的な修繕が必要だと言えます。

 

見た目が悪いと、買主さんに悪い印象を与えてしまうからです。

 

しかし、注意したいポイントとして「修繕は最低限に留める」こと!

高額なコストをかけてリフォームしても、その分の費用を回収できない可能性が高いからです。

 

どの程度修繕するかについては、担当者と綿密に打ち合わせをしたいところ。

場合によっては、「修繕せずにその分の費用を売り出し価格から引いてあげる」のも有効な手段と言えます。

【対策4】内覧時は外に連れ出す

内覧時はお散歩へ

見学の予定が入っているときは、必ずペットを外に連れ出しましょう。

 

ペットがいると、マンションの見学どころではなくなってしまうからです。

 

以下は、私が営業していたときに体験した出来事。

マンションの購入を希望している買主さんを、ペットがいる3LDKの物件に案内しました。

そのお宅にはチワワがいて、「いつもすごく大人しいのよ」と売主さんが自慢気におっしゃっていたんです。

しかしながら、帰り際に、そのチワワが「突然買主さんに飛びかかる」という事件が起きました。

買主さんにケガはありませんでしたが、その際に落としたキーケースにチワワが噛みつき、穴が開いてしまいました。。。

(※後日、買主さんからは、その部屋の購入を見送りたいとの連絡が入りました)

 

ペットも日頃見慣れない人が室内にいると吠えたり、威嚇したりすることがあります。

たとえ普段から大人しい「犬」や「猫」でも、豹変することがあるのです。

そのため、案内がある際は、必ず外に連れ出しましょう。

 

ペットがいないと、ゆっくりと買主さんと話ができるので、物件のアピールもうまくいきやすいですよ。

【対策5】ペットを飼っている人をターゲットにする

ターゲット

同じようにペットを飼育している人をターゲットにするのはオススメ!

 

ペットを飼っている人であれば、部屋にある問題点に関しても、理解を得やすいからです。

 

正直なところ、ペットは、好き嫌いがはっきりと分かれるため、嫌だという人に売るのはかなり難しいです。

 

そうなると、ペットを飼っている、もしくは飼う予定がある人を探すのが売却への近道!

「ホームページ」や「広告」にペット飼育可能と記載をしてもらうと、ターゲットが見つかる可能性が高まりますよ。

 

同じような環境で生活している人は、一番のターゲットになるのでオススメです。

【まとめ】マンションが「ペット可」でも正しく対策すれば売れる!

今回は、ペット「可」・ペットを飼っているマンションを売るための対策について紹介しました。

【ペットを飼っているマンションを売るための5つの対策】

  1. まずは「基本的な対策」を取る
  2. 部屋をクリーニング(清掃)する
  3. 部屋をリフォーム(修繕)する
  4. 内覧時は外に連れ出す
  5. ペットを飼っている人をターゲットにする

 

ペットと生活している物件は、「臭い」や「傷」など、室内の状態によって、売りにくい場合があります。

しかし、上記5つの対策を実施して問題点にしっかり対処できれば、ペットがいる部屋でも売却は十分に可能!

 

そのためには、あなた自身の努力も必要ですが、それ以上に問題点を適正に把握し、改善に導いてくれる「不動産会社選び」の方が大事です。

 

特に、ペットが飼えるマンションの売却では、

  • リフォームするか否か
  • 価格の値引き枠をどれくらいに設定するか

など、営業マンの「戦略」や「提案力」が超重要です。

逆に、優秀な担当者を見つけることができなければ、販売に苦労します。

正直な話、営業担当者の力量によって、あなたの不動産は「宝石」にもなれば「石ころ」にもなるのです。

 

もし、今の不動産会社や担当者に違和感があれば、思い切って不動産会社を変えることも検討してみてください。

上手くいっていないことを繰り返していても、悪い状況は決して変わりません。

これ以上、売れない状況で辛い思いをするのはやめて、問題を改善するための行動をとってみてください。

 

ちなみに、不動産会社を吟味する際は、複数の担当者の意見を聞くために一括査定サイトを使うことをオススメしています。

私(編集長)も、売却前は必ず一括査定サイトを使って、査定額と担当者を徹底的に比較しています。

 

また、当編集部では、日本にある一括査定サイトを全て検証し、「本当に使うべき不動産一括査定サイト」を比較しています。

この記事を参考にしてもらえれば、査定サイト選びに失敗することはないです。

 

営業マンにも得意な分野があるので、話を聞く際に「ペットを飼っていた物件の販売経験」を聞いてみてください。

ペット「可」のマンションの売却が得意な担当者を早く見つけて、「高値&早期」の売却を目指しましょう!